こんにちは!mocoママです。
きょうは「絵本の読み方・選び方 ①選び方編」について語りたいと思います。
先日、普段からお世話になっている子育て支援施設で、「わたしの絵本の読み方・選び方」について子育て中のママたちを対象にお話する機会をいただきました。
わたしは保育士でも、小学校教諭でも、司書でもない、どこにでもいる普通の2児のママです。
更に言ってしまうと、こどもの頃はほとんど読書をしてこなかった読書経験ゼロのママです。
そんな私ですが、こどもが産まれたことをきっかけに、読み聞かせを少しずつ始めました。
ですが、いきなりぶつかった高い壁。
「どんな絵本を選んでいいのかわからない」
「どんな風に読めばいいのかわからない」
反応のない赤ちゃんに対して、どう対応していいのかわからなかった私ですが、試行錯誤しながら少しずつ読み聞かせを続けるうちに、今では年間約1000冊もの絵本を読むようになりました。
そして、一番の収穫は
「自分自身が本を読むようになって世界が広がったこと」
語るには恐れ多いのですが、コツコツと10年以上読み聞かせをしてきた経験を踏まえた、「日常の読み聞かせのちょっとしたコツ」をお話をさせていただきました。
「母親目線のお話」を、みなさまにもちょこっとシェアさせていただきたいと思い、ここに記します。
【ちょっとしたコツ】
大前提として、絵本の読み方や選び方に「正解はない」と思っています。
自由に選び、自由に読めばいいものです。
今回お話するのは、あくまで「わたしの場合」です。
参考になることがあれば幸いです。
わたしは「絵本選び」8割「読み方」2割くらいの感覚で意識しています。
読書と料理って似ていると思うんですよね。
料理本を見た時に「簡単・美味しそう、これなら作れそう!」って思うものと、「げげっ!めんどくさっ!ここまで本格的な料理は求めていない」というものがありませんか?
前者はこどもにとって「ちょうどよい絵本」
後者はこどもにとって「ちょっと難しい絵本」なんですよ。
せっかく時間を使って作った料理がおいしくなかった時のがっかり感も、頑張って読んだ本が面白くなかった時のがっかり感に似ています。
なので、適切なレシピ(絵本)を選び、調理(読む)することは、とても大事だと感じています。
【絵本の選び方のコツ】
絵本を楽しいと感じるかどうかは、断然「絵本選び」にかかっています。
1冊でも「面白い」「もう一回読んで」という本に出会えれば、そこから絵本の扉が開き始めます。
①興味関心のあるジャンルから選ぶ
こどもが「現在進行形」で興味のあるテーマを思い浮かべてみてください。
電車・車・お姫様・虫・動物・うんち・おしっこ・パンツ・おばけ・にんじゃ・色・数・お料理…。
意外となんでも絵本になっているものです。
・上の子(娘)が絵本にハマったきっかけは「アンパンマン」。
特にお気に入りだった絵本はこちら。
アンパンマンのアニメを繰り返し見ていたので、絵本も一発でハマりました。
当時、図書館が所蔵していたアンパンマンの本は全制覇したほどです。
アンパンマン好きだったのは、読書にハマるきっかけとしては最適でした。
アンパンマンは、お話絵本だけでなく、絵さがし、時計、といった知育に関する書籍も多数販売されているからです。
アンパンマンをきっかけにグッと本の幅が広がりました。
・下の子(息子)が絵本にハマったきっかけは「ふみきりかんかんくん」という絵本。
1歳の頃、ひたすら踏切で遮断機を聞き続け、カンカンアニメというYoutubeを好んで見ていた時に出会った絵本です。
このふみきりかんかんくんは、元気な遮断機。
4コマ漫画のようなオチのある短いお話が5話収録されているので、小さな子も飽きずに聞くことができました。
電車ではなく遮断機が主人公の絵本は少なく貴重です。
「興味関心がある」絵本選びが最強!
こどもの好きなことを深堀&広げてあげるチャンスです!
②くらしに身近なものから選ぶ
身の回りを見渡すと、たくさんの物に溢れていませんか?
こどものすぐそばにあるものは「これ、知ってる!」「見たことある!」というこども自身の発見・喜びに繋がります。
「へんてこたいそう」は街でよく見かけるマークがクネクネ踊りだすというお話。
こどもはリズムよく踊るのも好きですね。
絵本を読んだ後に、街に繰り出すと子供自身が「このマーク絵本に載ってたよね!!!」と嬉しそうに次々と見つけていきました。
注目しないとスルーしてしまうような物にも焦点を当て、小さな発見を積み重ねながら観察力も養えます。
➂身につけたい生活習慣から選ぶ
赤ちゃんから幼児になってくると、おきがえ、はみがき、トイレトレーニングなど、身につけたい生活習慣がいっぱい!
そんな時は絵本に頼ってみましょう。
下の子(息子)が大好きだったのは「ぼくできるよ」という絵本。
一生懸命ひとりでお着替えをするけれど、なかなかうまくいきません。
汗を飛ばしながら「よいしょ!よいしょ!」と頑張る姿がお気に入りでした。
息子が大好きで読んでいた時は、自分で着替える気は全くなかったのですが、絵本を読むたびに、なにかしら吸収していたと思います。
少しずつですが着替えができるようになりました。
④季節/行事から選ぶ
こどもが身近に感じるものとして「季節/行事」があります。
その時の旬のものを、目で見て、触って、五感で感じることは、かけがえのない体験です。
春:花、入園入学、お弁当など
夏:海、プール、すいかなど
秋:どんぐり、まつぼっくり、遠足など
冬:クリスマス、お正月、雪など
(秋~冬場合)
はじめは図鑑や行事の由来のようなちょっと固い絵本を選びがちですが、特にどんぐりは身近で人気なので、どんぐりを主人公としたストーリー絵本「どんぐりむらシリーズ」を選んでみてはいかがでしょうか?
丸いどんぐり、細長いどんぐり、ぼうしをかぶったどんぐり。
お父さんがいて、お母さんがいて、こどもがいる、人間と変わりない普通の日常生活です。
特徴的なのはお仕事をテーマにしている点で、お仕事で苦労した点や仕事を通して知る喜びが描かれています。
どんぐり絵本を読んだ時は、ぜひ、実際にどんぐり拾いも楽しんでみてください。
また、12月といえば街がキラキラとイルミネーションで灯され、みんなが憧れるサンタさん。
こどもにとっては謎だけど、なんだかプレゼントをくれるらしい。ワクワク感が増し、クリスマスが待ち遠しくなるような絵本もいいですね。
「ノンタン!サンタクロースだよ」は、クリスマスの日は良い子にねんねして待つことも教えてくれます。
行事であれば「セブンの行事絵本シリーズ」がオススメ。
謎のヒーローが行事の由来などについてユーモラスに教えてくれる絵本です。
おっちょこちょいだけれども、ヒーローが登場するという点がこどもの心をひきつけるようです。
⑤人気のある絵本から選ぶ
一般的に人気のある絵本は、自分の子にもヒットする可能性が高いです。
では、人気のある絵本をどうやって探せばいいのでしょうか?
【ミリオンブック】
出版取次業界大手のトーハンが運営するe-honのサイトでは「ミリオンぶっく」と題して、発行部数100万部以上、愛され続け読み継がれる絵本を紹介しています。
年齢別に紹介されている点も参考になるポイントです!
大人になった皆さんがこどもの頃に読んだ絵本もいくつかあるのではないでしょうか?
自分がこどもの頃好きだった絵本は、子供にも読んであげたくなるし、読み継がれる理由がそれぞれにあると思います。
【月刊モエ MOE】
「絵本のある暮らし」をテーマに白泉社が刊行する雑誌「月刊 MOE」では、毎月注目の絵本の紹介がされています。
なかでも、毎年2月号では「絵本屋さん大賞(全国の絵本屋さん3000人に聞いた 絵本のランキング)」にご注目!
トップ10までは、作家さんのインタビューや制作過程などが掲載、11~30までは書店員さんの感想を読むことができ、人気の秘密が丸わかりです。
白泉社のサイトでも、トップ10までの作品は掲載されているので、参考にしてみてはいかがでしょうか?
【ベストリーダー】
お住まいの地域の図書館で、よく借りられている本(ベストリーダー)が紹介されたりしていませんか?
現在人気のある本がわかるので、おともだちがその本を読んだ可能性もあります。
こどもにとって「ともだちが読んでいた」というのはとても大きいです。
共通の話題で盛り上がったり、「知ってる!それ読んだ!」と言えることが自信に繋がることがあります。
【きょう、なによむ?】
わたしが運営する当ブログ「きょう、なによむ?」では、日々の読み聞かせでこどもが気に入った本を年齢別やテーマ別でご紹介しています。
この記事以外にもたくさんご覧いただけるととっても嬉しいです!
⑥シリーズもの、気に入った作家さんの絵本から選ぶ
こどもが気に入った絵本があれば、同じシリーズ・作家さんの絵本を読んでみてください。笑いのツボが同じことが多く、ハマる確率が高いです。
ほっこり、わくわく、冒険、はちゃめちゃ、教訓、クイズ、など作家さんによってある程度伝えたい方向性が決まっていることが多く、同じ作家さんの作品を気に入ることがよくあります。
同様に、シリーズものもオススメです。
前提として人気で売れているからこそ、続編が発売されています。
ストーリー展開が好きだったり、「絵」が好きだったり、好みはそれぞれですが、核となるコンセプトは同じなかで題材が変化していくので、興味の幅も広がるチャンスです。
上の子は全体的にシリーズものが好きな傾向にあり、特に好きだったのは「わんぱくだん」のシリーズです。
けん・ひろし・くみの3人が、不思議な世界に迷い込み、ハラハラドキドキする冒険を体験するというお話。
特に「わんぱくだんのにんじゃごっこ」は娘も息子も好きで、風呂敷を頭に巻き、刀と手裏剣をもち、絵本からリアルにんじゃごっこの遊びに発展しました。
シリーズと言えば、昔話もそうでしょうか。
昔話は起承転結がしっかりしていたり、教訓が盛り込まれていることが多いです。
おおかみ・おばけ・鬼などドキドキする要素も多く、長年にわたり語り継がれている楽しさがあります。
昔話を読むなら「いもとようこの日本むかしばなし」「いもとようこの世界の名作絵本」のシリーズがオススメ。ふんわりとしたイラストがとてもかわいく、お話もわかりやすい。
「おおかみと7ひきのこやぎ」を読んだ後は、大人がおおかみ役に、子どもがこやぎ役をして、かくれんぼをするとおおいに盛り上がりました。
⑦年齢・月齢にあったものを選ぶ
絵本選びでとても大事なのが、「こどもの年齢・月齢にあっているか」です。
サイズ感、文字の大きさ・量、主人公の年齢。
実際に中身を見てみないとわからないことが多いですね。
【サイズ感/素材】
小さいサイズ(折り紙より少し大きいくらい)の絵本は、赤ちゃん~3歳くらい向けのことが多いです。
小さな子でも持ちやすく、おでかけの際にも持っていきやすいサイズ。
お話が短く、さくっと読めるものが多いので「時間ないからあと1冊ね」という時に役立ちます。
赤ちゃん向けだけでなく、テンポよく進むものも多いので、小学生にもガンガン読んでいます。
ボードブックに関しては、固いしっかりした紙でできており、赤ちゃん向けのことが多いかもしれません。
【文字の大きさ・量】
こどもによって、集中して聞ける時間は違います。
文字が読めない年齢でも、文字が小さかったり多すぎると「うっ!」となって読みたがらないことが多いです。
まずは、「文字が少ないかな」と思うくらいの絵本を選んで読んでみてください。
「ノンタン」は文字が少ないですが、お話が面白いので年長さんくらいでも十分楽しめます。
私はノンタンが好きで、小学1年生の頃、一生懸命一人読みをしていました。
【主人公の年齢】
主人公の年齢がこどもの年齢と同じだと喜びます。
通園していれば幼稚園や保育園がテーマの絵本もいいですね。
小学生になると年齢を気にするので、主人公の年齢がこどもの年齢と同じか、ちょっと年上のものを選ぶといいと思います。
例えば、2年生に「1年1組の○○ちゃんは…」と続くような本を選ぶと「こどもっぽい」と嫌がることが多いです。
出版社によっては、本の裏表紙に「読んであげるなら〇才から」などの表記があります。
そちらを参考するのもいいですよ。
【まとめ①選び方編】
以上のような方法で私は絵本を選んでいますが、実際にはここには分類できない面白い絵本がいっぱいです!
選書時に面白い絵本に出会った瞬間「こどもはどんな反応するだろう!」というワクワクが沸きあがってきて、実は読んでいる時よりも、選んでいる時の方が胸の高まりは大きいかもしれません。
絵本を読んでいくうちに、こどもが好きな展開、好きなイラストのタッチなどが少しずつわかるようにもなっていきますが、絵本選びに迷ったら、こちらの選書方法を参考にしていただけると嬉しいです。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
次は②読み方編をお伝えします。
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