

算数って、どんな風に役に立つんやろ?

(もこ)
物を数えたり、効率よく計算したり…。
せっかくだから、算数や理科が身近に感じられる絵本を読んでいこう!
勉強って、「やらなきゃ」と思った瞬間に、ちょっとつまらなくなる。
数字ばかりが並んでいると、
「これ、何のためにするの?」なんて感じることもありますよね。
でも、算数は計算問題の中だけにあるものではありません。
絵本の物語を楽しみながらでも、気づけば数えて、計算して、「これも算数なんだ!」と発見できることがあります。
理科も同じです。
「どうなるんだろう?」と予想して、試して、確かめる。
自分が「知りたい」と思ったことを追いかけるうちに、いつの間にか理科への扉が開いていきます。
今回は、
「算数って意外とおもしろい」
「理科ってもっと知りたい」
につながる、そんな種まきになる絵本を5冊選びました。
| タイトル | 著者 | 算数・理科の種 |
| 『365まいにちペンギン』 | ジャン=リュック・フロマンタル/ジョエル・ジョリヴェ | 数える・かけ算・計算 |
| 『1つぶのおこめ』 | デミ | 倍のふしぎ |
| 『王さまライオンのケーキ』 | マシュー・マケリゴット | 分数・倍数 |
| 『このあと、どうなる?じしゃくのひみつ』 | いわママ | 予想・実験・発見 |
| 『ダンゴムシはめいろのたつじん?』 | かんちくたかこ | 疑問・観察・探究 |

【moco(もこ)】
●9歳差姉弟をもつ、2児の母
●本を読まなかった子供時代から一変!こどもへの読み聞かせをきかっけに、読書にハマる
●絵本の世界観を実生活とリンクさせる子育て実践中
●詳しいプロフィールはこちら
【算数の種まき絵本】
「算数ってややこしい…」
「いやいや、もっと複雑な計算が知りたい!」
こんな風に感じるお子さんはいませんか?
ここで紹介する絵本は、絵本のストーリーの中で自然と「計算したくなる」お話ばかり。
更に、「算数を知っていると、こんな風に役立つんだな」ということが実感できるようになります。
1.「365まいにちペンギン」ジャン=リュック・フロマンタル/文 ジョエル・ジョリヴェ/絵
毎日1羽ずつ増えるだけなのに、気づけば算数がいっぱい!
ペンギンをペットとして飼うことになったら、みなさんはどうやってお世話をしますか?
1月1日の朝9時、玄関に届いたのは1羽のペンギン。
次の日も、また1羽…。
なぜか毎日、差出人不明でペンギンが1羽ずつ送られてくるのです。
ちょこちょこ動き回るペンギンたちはとってもかわいいのですが、実はこの絵本、楽しみながら自然と算数に触れられる仕掛けがいっぱい。
1)まずは、ページをめくるたびに増えていくペンギン。
「本当に○羽いる?」
思わず数えたくなります。
2)さらに、増え続けるペンギンを整理するために、12羽×12箱などのかけ算も登場。
「どう並べたらきれいに入る?」
ピラミッド型に並べたり、箱に分けたり、ペンギンの数を整理するために算数が大活躍します。
3)そして、忘れてはいけないのがエサ。
1羽が1日に食べる魚は約2.5kg。
「じゃあ、10羽なら?」
食べる量から、エサ代まで計算することになります。
かけ算をマスターした小3の息子は、登場人物と一緒になって楽しそうに計算していました。
数える、並べる、かける。
ペンギンとの暮らしを考えているうちに、算数が実生活で役立つ場面が次々に出てきます。
とにかく愉快なペンギンとの生活を楽しみながら、最後には地球温暖化にも目を向けることができる魅力的な1冊です。
2.「1つぶのおこめ」作・デミ/訳・さくまゆみこ
たった1粒のおこめが、30日後にはどうなる?
「お米を1粒くださいませ。」
インドのある村で、ラーニという女の子が王さまにお願いしたごほうびは、たった1粒のお米。
そして、「明日は2粒、明後日は4粒……」と、前の日の倍の数のお米を30日間もらうことにしました。
最初のうちは、ほんの少し。
ところが、日が進むにつれて、お米の数はどんどん増えていきます。
ページをめくるたびに増えていくお米を見ていると、「倍にする」ことのすごさが、数字だけではなく目で見てわかります。
最後には、1粒からは思いもよらないほどの量に。大きく開くページいっぱいに描かれたお米は、迫力たっぷりです。
金色を基調に繊細に描かれた美しい絵からは想像もつかない、驚きの展開。
純粋に「算数って意外とおもしろい。数の秘密って奥深い!」と、親子で感心した一冊です。


絵本のお話を数式で表すと上記のようになります。
数式だと難しく感じますが、お話だとすんなり入ってきますね。
3.「王さまライオンのケーキ はんぶんのはんぶん ばいのばいの おはなし」マシュー・マケリゴット
「半分」と「倍」で、ケーキが大変身!
ある日、アリは王さまライオンの食事会に招待されました。
食事の最後に登場したのは、大きなケーキ。
動物たちが自分の分を取って、残りを次の動物へ渡していくと、ケーキは「半分の半分の、そのまた半分……」と、どんどん小さくなっていきます。
ところが後半では、今度は「倍の倍」が登場。
1個、2個、4個……と、ケーキの数がどんどん増えていきます。
大きな動物ほど欲張りで偉そうに振る舞う様子もおもしろく、動物の大きさが、そのまま力関係として描かれているのも、この絵本の魅力。
まだ分数を習っていない息子も、読みながら自分なりになんとなく考えて、物語にすっかり入り込んでいました。

欲張ると大変なことになってしまうことがわかるよ。
動物たちがきちんと算数を勉強していたら、こんなことにはならなかったのにね。
【理科の種まき絵本】
「理科の自由研究って何をすればいいの?」
「理科って暗記でしょ…」
そんなイメージをちょっと変えてくれる絵本を選びました。
「なぜ?」「どうなる?」から、自分で試して、考えて、発見する。
理科は意外と身近なところに潜んでいます。
単純な暗記ではない、知りたい気持ちから、理科への扉を開いてくれる2冊です。
4.「このあと、どうなる?じしゃくのひみつ」監修:いわママ
読んだ瞬間、磁石で遊びたくなる!
「これは、くっつく?」
「くっつかない?」
磁石を近づけながら、「このあと、どうなる?」を予想して、実験を楽しむ写真絵本です。
使われているのは、石やビーズ、クリップ、缶ジュースなど、見渡せばすぐに手に取れる身近なものばかり。
でも、ちょっと意外な実験も登場します。
たとえば、コーンフレークやきゅうりなど、「これも磁石と関係あるの?」と思うようなものまで。
知識を覚えるための絵本というより、身近なものを実際に触って、試して、確かめてみたくなる絵本です。
普段から磁石をくっつけて遊ぶのが好きな息子も、早速、缶ジュースで実験。磁石を近づけてみると、スチール缶にはくっつくのに、アルミ缶にはくっつかない。

身近な缶でも、素材によって結果が違うことを発見して、驚いていました。
絵本を読んで終わりではなく、「じゃあ、これはどうかな?」と実際に試してみる。
その小さな実験から、新しい発見や「もっとやってみたい」という好奇心が生まれていきます。
小学3年生から始まる「じしゃくの性質」の学習にもつながりますが、理科の勉強が始まる前の子どもでも、「このあと、どうなる?」という遊び感覚から楽しめますよ。
5.「ダンゴムシはめいろのたつじん?」かんちくたかこ・文/スギヤマカナヨ・絵
ダンゴムシって、本当に迷路の達人なの?
この絵本の主人公は、息子と同じ小学3年生。
普段からノートにまとめるほど、ダンゴムシが大好きな男の子です。
ある日、ダンゴムシにはジグザグに進む習性があり、「迷路の達人」だと知ったことから、主人公の好奇心が動き始めます。
「それなら、迷路をつくって確かめてみよう」そう考えて、自分で迷路をつくり、実際にダンゴムシを歩かせてみることに。
さらに、一度試して終わりではありません。
「じゃあ、ダンゴムシが迷う仕掛けはないかな?」と、次々に新しいアイディアが生まれ、実験が広がっていきます。
この講談社の「科学の芽えほん」シリーズが、本当におもしろいんです。
筑波大学主催の「科学の芽」賞の受賞作品から、オリジナリティあふれる疑問・実験・観察が表現された作品を選び、さらに考察を加えて絵本にしたシリーズ。
「本当にそうなのかな?」と疑問を持ち、自分で予想して、試して、結果を確かめる。そんな科学の入り口が、ひとりの子どものワクワクする探究として描かれています。
虫が大好きな息子は、読み終わると「もっと複雑な迷路を作ったらどうかな?」と、さっそく次の実験をワクワクしながら考え始めました。
その小さな好奇心こそ、これから理科を学んでいく子どもたちにとって、大切な最初の一歩なのかもしれません。

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