
「読書感想文、うちの子はどれなら楽しく書けるかな?」
小学校3年生・4年生になると、少し長めの本や、社会性のあるテーマの本が増えてきます。だからこそ、「我が子が共感できる1冊」をどう選べばいいか迷ってしまいますよね。
そこでこの記事では、2026年「青少年読書感想文全国コンクール」小学校中学年の部の課題図書4冊を徹底解説!
各作品のあらすじや魅力だけでなく、「どんなお子さんに向いているか」のタイプ別選び方まで分かりやすくご紹介します。

【moco(もこ)】
●9歳差姉弟をもつ、2児の母
●本を読まなかった子供時代から一変!こどもへの読み聞かせをきかっけに、読書にハマる
●絵本の世界観を実生活とリンクさせる子育て実践中
●詳しいプロフィールはこちら
【課題図書まとめ】
「課題図書って何?」
読書感想文コンクールの主催者が指定した本を読んで書くのが「課題読書」です。
本の専門家の先生方が、新しく出版されたたくさんの本の中から、年齢に合わせて、多くの感動を得られたり新たな知識を得られたりする本を、フィクション、ノンフィクション、外国作品などから選んだものです。
青少年読書感想文全国コンクールホームページより引用
課題図書は年齢に合わせて選書されているので、本を読み慣れない子にとっては選びやすく特におすすめです。
読み慣れていないと、文字を読むことが目的となってしまい、内容がほとんど入ってこないので、保護者の方が読み聞かせてもいいと思っています。
大人にとってはサラッと読める絵本も、こどもにとってはマラソンのように長く感じます。
最後まで読み切ることができなければ、感想文を書くことはできません。

ぜひ、おうちの方には必要なサポートをして、一緒に楽しんでほしいと思います。
【課題図書比較】
| タイトル | 文字の量 | 作者 | 出版社 | 体裁 | 税込み価格 |
| まだまだここから (児童書) | ★★★ | 宇佐美牧子 作 酒井 以 絵 | ポプラ社 | 191ページ | 1,540円 |
| それからぼくはひとりで歩く (外国児童書) | ★★☆ | アリシア・モリーナ 作 星野由美 訳 犬吠徒歩 絵 | ほるぷ出版 | 108ページ | 1,595円 |
| おいしいお米をつくりたい! ゆうちゃん、小学生で農家に弟子入りしました (ノンフィクション児童書) | ★★☆ | 谷本雄治 著 | 汐文社 | 104ページ | 1,980円 |
| 宇宙でウンチ みんなの知らない宇宙トイレのひみつ (外国絵本) | ★☆☆ | A.ボンドー=ストーン、C.ホワイト 作 L.ケンセス 絵 千葉茂樹 訳 | あすなろ書房 | 32ページ | 1,650円 |

【2026年課題図書「小学校中学年の部」のラインナップ4冊】
「まだまだここから」児童書
主人公の蓮(れん)は水泳がちょっぴり得意な小学4年生。
ある日、通っているスイミングスクールの「特訓生」になれる大チャンスが訪れます。蓮は一生懸命に自主練習を重ねてテストに挑みますが、なんと合格したのは、小学1年生の弟・凛(りん)でした。
「あんなに頑張ったのに……」と、報われない努力や弟へのモヤモヤした嫉妬、重たい気持ちに落ち込む蓮。
そんな時、地域のプールクラブに通い始め、新しい仲間や指導者と出会う中で、自分で考えて次の一歩を踏み出していきます。
この夏、何かに挑戦(トライ)したい子にぴったり!
「我が子には、失敗してもめげない強い心を持ってほしい」
「この夏、一歩を踏み出す勇気を持ってほしい」
と願う親御さんに、ぜひ手にとってほしいのが本作です。
主人公の蓮(れん)は、いつも元気いっぱいで目立つタイプではなく、どこにでもいる落ち着いた普通の男の子として描かれています。
だからこそ、彼が嫉妬を抱きながらも自ら動き出し、内に秘めた「芯の強さ」を発揮していく姿は、読んでいる子どもたちの心に深く刺さるはずです。
「3つの注目ポイント」
- 静かに燃える「粘り強さ」と行動力
特訓生を目指して毎日コツコツ自主練に励む姿。そして不合格と分かった後、少し落ち込みながらも、すぐに次へと進むために市内のスイミングクラブへ自ら申し込みに行く姿に、蓮の折れない芯の強さを感じます。
- テーマは自分で気づく「トライ」
新しいクラブでの練習は、ただ教わるだけでなく「自ら挑戦して気づきを得る」というもの。一筋縄ではいかない平泳ぎの技術を、粘り強く自分の中に落とし込んでタイムを上げていくプロセスが丁寧に描かれています。
- 関わりの中で変わっていく表情
練習を重ねる中で、少しずつ明るくなっていく蓮の表情。周りのメンバーやコーチ、家族との関わりを通して、少しずつ大切なことを学び、一歩ずつ前進していく様子に勇気をもらえます。
大人になるにつれて、新しいことに踏み出す自信や、やる気のエネルギーは少しずつ減っていってしまうもの。
だからこそ、感受性の高い小学生のうちに、蓮の「静かで熱い挑戦」に触れさせてあげたい1冊です。
「派手じゃないけれど、僕もあきらめずにやってみたい」「蓮の、じわじわと頑張るところがかっこいいと思った」など、子ども自身が自分のペースで前を向く、等身大で説得力のある感想文が生まれますよ。
【選定理由】
青少年読書感想文全国コンクールホームページより
落胆や嫉妬といった小学4年生の主人公の心情が丁寧に描かれており、失意の中で前に進もうとする心の動きが伝わってくる。チームメイトの個性も丁寧に描かれ、それぞれの成長も読み取れる。

4冊の中で、挿絵が少なく一番ページ数や文字が多いです。その分、心理描写が丁寧に描かれています。
「スイミング」というテーマも身近なので、共感部分が多い内容です。
「それからぼくはひとりで歩く」外国児童書(よみもの)
11歳の男の子・ハイメは、特別支援学校から地域の小学校へと転入したばかり。クラスの中で視覚障害があるのはハイメだけです。
周囲のサポートや自分なりの工夫で楽しく学校生活を送っていたある日、ハイメは密かに気になっている女の子・パウリーナを家まで送ることになります。
しかし、彼女の前でちょっと見栄を張ってしまったことから、一人でバスに乗り、自力で帰らなければならない状況になってしまいます。
目の見えないハイメにとって、それは予想もつかないトラブルや人の優しさに触れる、ささやかで、だけど途方もなく大きな「大冒険」の始まりでした。
誰かを助け、助けられることの大切さ
障害への理解を深めたい方へ
メキシコで暮らす著者が、自身の娘さんの存在をきっかけに「障害がある子どもたちが毎日幸せに過ごしている物語を書きたい」という願いを込めて描いた温かな作品です。
主人公のハイメの視点を通して、私たちは「視覚に障害がある人が毎日どのように歩き、生活しているのか」を初めてリアルに知ることができます。
「3つの注目ポイント」
- イラスト要らずの「美しい五感の描写」
音、匂い、手触り……ハイメが感じる世界がとても丁寧に描かれており、文字を読むだけで情景が目の前に浮かび上がってきます。
- 家族の工夫と、外の世界のリアル
家の中では「物を決められた場所におく」といった自立のためのルールがあり、家族の努力が伺えます。一歩外に出れば水たまりや落とし物などの難題がありますが、周りの助けを借りて楽しく過ごす姿に視覚障害について深く知ることができます。
- ハラハラの下校トラブルを「冒険」に
掲示板が読めないせいで時間割変更を知らず、11歳のハイメが1人でバスに乗り帰宅することに!ハプニング連続の下校を、ハイメは単なる災難ではなく、自分で判断してやり遂げた「冒険と達成感」として捉え直します。その前向きな強さは、読んでいて胸を打ちます。
「もし目が見えなかったら…」「自分ならトラブルのときにどうするだろう」と、ハイメの冒険をハラハラしながらも追体験できる本作。
「障害のある人の助けになりたい」「周りの人と助け合うことって素敵だな」など、子どもたちの心の中にある「優しさ」や「壁を乗り越える強さ」を、真っ直ぐな言葉で原稿用紙に表現することができますよ。
【選定理由】
青少年読書感想文全国コンクールホームページより
困難に前向きに向き合い、成長する姿を描き、障害への理解や挑戦の大切さを伝える。時系列で示される日常生活はイメージしやすく、舞台であるメキシコから異文化にも触れられる作品。

横書きで文字が詰まっているので、少し量が多いように感じますが、見開き2ページに1つ以上の挿絵が描かれいるので、自然と状況が思い浮かびやすいです。
夏休みにじっくり向き合ってほしい1冊です。
「おいしいお米をつくりたい!:ゆうちゃん、小学生で農家に弟子入りしました」ノンフィクション児童書
「ゆうちゃん」こと新宅佑輔くんは、農家の中井さんが作ったお米のおいしさに大感激!
自由研究で「ぼくもこんなにおいしいお米を作りたい!」と、なんと小学2年生にして農家の中井さんに弟子入りを志願します。
本当に田んぼを借りて始まった米づくりは、こだわり抜いた「完全無農薬」。更に容赦なく襲いかかる台風、雑草との戦いが待ち受けていました。
大好きな虫たちをむやみに駆除しない方法を模索しながら、目標の収穫量300kgを目指して奮闘するゆうちゃんの熱い情熱が、地域の人々の心をも動かしていく、実話をもとにした感動のノンフィクションです。
くじけない・あきらめない心を育てたい
自然や虫に興味がある子に特におすすめ
自由研究で「田んぼをつくる」というスケールの大きさに、まずは誰しも驚くはずです。
バケツ稲ではなく、なんと小学校の教室およそ10部屋分(6.3アール)という広さで、しかも「完全無農薬」の米づくりに挑戦する、同世代(小学生)の男の子の熱い奮闘記。
「3つの注目ポイント」
- 大人でも弱音を吐く「過酷な作業」
田起こしによる土づくり、手作業での田植え、果てしない雑草抜きなど、へとへとになりながらやり遂げるゆうちゃんの根性には、素直に脱帽させられます。
- 涙の挫折から、2年目の「リベンジ」へ
1年目は台風の被害に遭い、倒れた稲の前でゆうちゃんが悲しむ姿には思わず涙がにじみます。しかしここで諦めず、2年目は自ら図書館で調べ、さらに熱心に工夫を重ねて挑戦する姿に、全力で応援したい気持ちが湧き上がってきます。
- 周りへの感謝と、動画で楽しむリアル
農家の中井さんや友達、地域の方々の協力を得ながら、周りへの感謝を忘れないゆうちゃん。実はこの取り組み、YouTubeでも動画が紹介されているため、本とあわせて観ることでより親近感が湧き、身近に感じることができます。
物語の心情を想像するのが苦手な子でも、こうした「事実」がベースの本なら、自分の言葉でストレートに感想が書けます。
「米づくりがこんなに大変だなんて知らなかった」「ゆうちゃんのように、失敗してもあきらめずに調べたり挑戦したりしたい」など、我が子にも見習ってほしい粘り強さや、毎日の食卓への感謝が詰まった、説得力抜群の感想文が仕上がりますよ。
【選定理由】
青少年読書感想文全国コンクールホームページより
主人公が、子どもたちと同世代で親しみやすい。大きめの写真と適宜入るコラムとともに、米作りに関する情報も得られ、読者がさまざまな気づきを得られる。

読みやすい縦書きで、文字の量がちょうどよいです。
挿絵はありませんが、ところどころに散りばめられたゆうちゃんの写真から田んぼの様子が伝わってきます。
「宇宙でウンチ:みんなの知らない宇宙トイレのひみつ」外国絵本
人類は世界最高水準の科学技術を駆使し、未知なる宇宙への大冒険を進めてきました。
しかし、そんなNASAの天才科学者たちが、実は今でも激しく頭を抱えている大きな難問があります。それこそが、宇宙空間での「ウンチ(排泄)事情」です!
重力のない宇宙でトイレに行くと一体どうなってしまうのか? これまでの宇宙飛行士たちはどのように解決してきたのか? 意外と知られていない宇宙トイレの歴史と、驚きのひみつに迫る、ユーモアたっぷりで知的好奇心を刺激するユニークな科学絵本です。
身近な疑問、知的好奇心をくすぐるお話
まず何よりも、一度見たら忘れられないこのタイトル!
「そういえば宇宙飛行士って、無重力の中でどうやってトイレをしているんだろう?」と、大人の知的好奇心をも一瞬でそそる魅力的な1冊です。
活字に苦手意識があるお子さんでも、このテーマなら自らワクワクして本を開いてくれること間違いなし! 読書ハードルの低さは4冊の中でも圧倒的ナンバーワンです。
「3つの注目ポイント」
- 宇宙開発の歴史は「トイレの歴史」
初めて宇宙へ行った飛行士の時代から、現在の国際宇宙ステーション(ISS)、さらには未来の火星探検まで、宇宙開発の陰には常に大真面目な「トイレ開発の歴史」があったことに驚かされます。
- 大人もびっくりする「宇宙のリアル」
ウンチが無重力空間でプカプカ浮いてしまう問題や、真空パックした排泄物を運搬船に乗せて地球めがけて撃ち出す仕組みなど、知られざる宇宙のひみつに驚きが隠せません。
- 「生きること」の本質をユーモアに
食べることと同じくらい重要で、生き物にとって不可欠な「排泄」。普段はなぜか汚いものとして遠ざけられがちなテーマを、科学の視点でユーモアに教えてくれるのが最大の魅力です。
「最初は面白そうだから読んだけど、宇宙でウンチをするためにたくさんの科学者が努力してきたと知って感動した!」「生き物がウンチをするのは、生きるためにとても大切なことなんだと思った」など、ユーモアの先にある学びへと着地できますよ。
【選定理由】
青少年読書感想文全国コンクールホームページより
類書がないところや、巻末資料まで読むことで、内容が理解でき、深めることができる構成。独特でユニークな絵とタイトルだが、内容はふざけずに科学的。探究する児童も出てくるような内容。

音読で本文が6分30秒程度、巻末のおもしろウンチ情報を入れると8分30秒程度です。
①「初めて知ったこと、おどろいたこと」
②「調べてみたいこと、好奇心がわいたこと」
こういった点を中心にまとめるといいですね!
【課題図書からどう選ぶ?】
【迷ったらコレ】タイプ別・失敗しない課題図書の選び方
【それからぼくはひとりで歩く】
アリシア・モリーナ 作/星野由美 訳/犬吠徒歩 絵
✔物語が好き・じっくり内面と向き合いたい子
✔思いやりの心を育てたい子
✔ハラハラする冒険物語が好きな子
【宇宙でウンチ】
A.ボンドー=ストーン、C.ホワイト 作/L.ケンセス 絵/千葉茂樹 訳
✔図鑑や科学、歴史の裏話が好きな子
✔「なんで?」と疑問を持つのが得意な子
✔物語を読むのが少し苦手な子
【小学三年生の息子が選んだのはコレ】

ここだけでも十分立派な田んぼです
我が家の小学三年生の息子が、今年の課題図書の中から真っ先に選んだのがこの一冊。
『おいしいお米をつくりたい!』
読み終わったあとに開口一番、「小さなこどもの大きな挑戦に驚いた!」と興奮気味に語ってくれました。
同じ小学生のゆうちゃんが、大人のサポートを受けながらも、自分たちの教室10部屋分(6.3アール)という広大な田んぼで「完全無農薬の米づくり」に挑む姿は、息子にとって想像以上の大挑戦だったようです。
本を閉じた息子から飛び出した「リアルな3つの本音」
- 「ぼくも田植えをやってみたい!」
機械を使わずに自分の手でお米を植えていくゆうちゃんの姿を見て、やったことのない「田植え」への憧れが一気に膨らんだようです。
- 「いろんな昆虫に会ってみたい!」
もともと虫や自然が大好きな息子。完全無農薬の田んぼだからこそ集まってくる、たくさんの生き物たちの描写に知的好奇心を刺激されていました。
- 「今年の夏は、ぼくも強い思いで自由研究をやりたい!」
ゆうちゃんの圧倒的な熱量に背中を押され、「自分も何か大きなことに挑戦してみたい!」という強い意欲がむくむくと湧き上がっていました。
読書感想文って「こんなすごい本あったよ!」を伝える場
偶然見つけた発見や、楽しかった思い出、悩んだことって、誰かに聞いてほしくてたまらなくなりますよね。
読書感想文も全く同じで、「こんなにすごい本があったよ!みんなも読んでみて!」というピュアな思いを伝える場です。
物語の登場人物の気持ちを想像するのが少し苦手なお子さんでも、この本のような「同世代のリアルな挑戦」や「自分が興味あること」に触れると、心が動いたポイントが明確なので驚くほど言葉が溢れてきます。
我が家の息子の言葉がまさにそうだったように、「自分ならどうする?」「次はこれをやってみたい!」という前向きなエネルギーがそのまま原稿用紙に載るため、読んだ人の心を動かす抜群の感想文が仕上がりますよ。
自分に一番身近なテーマの本を選ぶことがコツ。
自分だけのエピソードを盛り込むことで、グッと説得力が増して、みんなに伝わる感想文ができあがります。
過去の課題図書から選ぶ
課題図書から選ぶことを決めても、図書館で課題図書を借りる場合は、貸出期間が通常よりも短かったり予約が多かったりします。
そんな時は、過去の課題図書から選んでみてはいかがでしょうか?
全国学校図書館協議会のホームページでは、過去の課題図書一覧を確認することができます。タイトルを見ていると「これ知ってる!」という本に出会うこともあるでしょう。みなさんのお気に入りが見つかるといいですね!
※過去の課題図書から選定した場合は自由図書になります。

早め早めに進めて、夏休みをスッキリ過ごしましょう!
↓いいねと思ったら押してね↓









